ボディトップ・ヘッドトップオイル処理
このギターは、2020年サウンドメッセ展示用に製作したもの。
この類の仕上げは、タイガーアイフィニッシュと呼ばれている。
PRSのプライベートストック等のハイエンドギターで採用される塗装方法である。
オイルを使用して杢を強調してやるのだが、これが結構難易度が高い。
今回のバールメイプルも、この方法で杢を強調してやる。
ボディトップの生地仕上げを終えた画像。
この状態でも杢はかなり出ている。
オイルをたっぷり塗り、ウエスで満遍なく擦り込む。
擦り込みを終えた図。
これでは、オイルの濃い部分と薄い部分の濃淡の差が少ない。
濃淡の差をつけるため、余分なオイルを除去していく。
少し濃淡の差が出てきた。
再びオイルをたっぷり塗布し、擦り込んだ後、余分なオイルを除去。
この工程を数回繰り返す。
この程度、濃淡の差がつけば終了。
処理前と比較すると、かなり派手になった。
タイガーアイフィニッシュの場合は、
オイルの淡く白い部分を黄色に染めるのだが、
今回は、このまま仕上げていく。
ヘッドトップはボディトップと共木なのだが、
こちらは、ボディトップと比較すると杢の出具合は弱い。
しかし、オイル処理を施すと、この程度杢は強調される。