ピックアップ結線・配線1
ハムバッカー結線
ピックアップの製作を始めた際に、確認すべき基本的事項がいくつかあった。
確認するには、実際にピックアップを分解するのが一番手っ取り早い。
30年以上貯め込んだ不要ピックアップの中から、
断線してしまったSD社のピックアップを選び、分解・検証した。
最初に確認したのは、ポールピースの磁極。
スクリュー側ポールピースは、磁石のN極が引き寄せられたのでS極。
同様にスラッグ側ポールピースはN極であると判明。
次いで、4コンダクター線の黒・白・赤・緑の各線が、
どの様に結線されているかを確認する。
ボビンの保護テープを剥がすと、どちらのコイルも巻きはじめに黒リード線、
巻き終わりに白リード線が取り付けられており、
それらが4コンダクターの黒・白・赤・緑に結線されていた。
それらを図にまとめるとこうなる。
ワイヤの巻方向は、スクリュー側もスラッグ側も上から見て反時計回り。
2つのコイルの巻方向が同じであっても、
スラッグ側の巻き始めをHOTアウトプットに結線、
スクリュー側の巻き始めをコールドに結線すれば、
2つのコイルの巻方向は事実上逆となり、ハムノイズはキャンセルできる。
スクリュー側の巻終わりを赤、スラッグ側の巻き終わり白とし、赤と白を結線。
二つのボビンの磁極が逆であるため、アウトプットは二つのボビンの合計になる。
最初に分解したピックアップがSD社のピックアップだったので、
現在、製作しているピックアップの結線は、
SD社の結線と同じ色(黒HOT・緑COLD・白+赤結線でシリーズ)になってしまった。