フレットを打ち込む前に、様々な部分のチェックをする。
まず指板のRを計測。
400R。フラットに近い。すり合わせ作業は比較的楽だ。
外したフレットと、
今回打ち替えるJescarステンレスエクストラジャンボフレット並べて、
スタッド(抜けドメ)のピッチを比較。
ほぼ同間隔(2.54mm)。抜いたフレットもインチ規格のようだ。
スタッド部の厚さを測る。
外したフレットは0.93mm。
タンの厚さは0.53mm、タンの長さは1.67mm。
Jescarはスタッド部厚0.95mm、タンの厚さは0.53mm、タンの長さは1.70mm。
両者のサイズは、ほぼ同じと言って良い。
フレット溝は、指板Rに合わせて加工されており、
どの位置でも約2mmの深さ。
フレット溝の幅は0.6mm。
ミディアムやスモールサイズのフレットへの打ち替えは困難だが、
エクストラジャンボサイズのフレットを打ち替えるなら、問題ない溝幅だ。
問題はフレット溝に抜いたフレットのスタッドの痕跡が残っている事。
新たに打ち込むフレットのスタッドは、
この痕跡のない無傷の部分を狙って装着すると、
しっかり固定でき、フレット浮きも回避できる。
フレット打ち作業の前に、フレットの装着していないネックをボディにセットし、
弦を張りチューニング。
この状態で、ストレートエッジを当て、ロッド調整をしておく。
ネックのコンディションは、捻れもなく良好。
この時点のチェックや調整で、この後の作業が楽になる。