フレット溝NC加工
上の図は、当方で使っているJescarステンレスフレット概寸図と
フレット溝幅との関係図。
57110(ジャンボ)はTangが0.6mm、Stud(抜けどめ)が0.86mm。
溝幅が0.6mmより小さいとフレットが打ち込めないし、
0.86mmより大きいとフレットが簡単に抜けてしまう。
フレット溝幅は、Tang寸法とStud寸法の中間の寸法にしている。
57110の場合は0.7mm、55090(ミディアムハイ)の場合は0.6mmにする。
この図は、フレット溝の断面図。赤い部分が指板、白い部分がフレット。
フレット溝の底は指板Rと同じRになっている。
円錐指板なので当然フレット位置によってRが変わる。
底にRを付ける事で切削量を減らすことができ、NC加工の時間を短縮できる。
また、刃長の短いエンドミルが使用でき、エンドミルの破損も防止できる。
副産物として、切削量が少ないため、直線底のフレット溝の指板より、
僅かだが、指板の強度が上がる。
今回は55090ミディアムハイフレットを使うので、0.6mmの溝幅にした。
溝の底にRがついているが画像では判りづらいと思う。
NCマシーンはサーボアラームが出る事なく無事に加工でき、一安心。
ポジションマークを入れて磨いた図。
普段だと、フレット溝加工の前にポジションマークを入れるのだが、
NCマシーンの修理に集中していたため、段取りが入れ替わってしまった。